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円空の和歌 お手本は古今和歌集 発見されたものだけでも円空は約1600首の和歌を書き残しています。普通なら、これも仏像に並んでかなりの数だと驚くところですが・・・。実はそのうちの多くは、古今和歌集に収められた作品をアレンジした「替え歌」が占めています。替え歌とはいえ、円空独自のアレンジによって、大なり小なり彼の心情を反映した作品になっていることは間違いありません。元歌が仏教色が薄いので、男女の恋など、仏教の観点からすれば煩悩めいたことも大らかに詠っているものもいくつかあります。そのため「円空は誰かに恋をしていたのではないか」という説が後を絶ちません。 また、円空は漢詩もいくつか残していますが、こちらも空海のものを原作としたりと、やはり他の詩をアレンジしたものが多くなっています。 |