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芸術家・円空
円空の絵画
簡略化はどのように行われたか?


 円空が残した絵画(水墨画)はきわめて少なく、三重県志摩市片田三蔵寺と同市阿児町立神薬師堂の二つの大般若経の添絵(円空による修復)が現在のところ重要な史料となっています。これは別ページで触れたとおり、円空仏が簡略化していくきっかけの一つになったものと推測できますが、では、どれくらい模写の簡略化が行われたのでしょう。


▲片田三蔵寺の大般若経添絵54枚のうち修復初期の1枚


▲次第に簡略化が進んでいきます。


▲その後に描かれた立神薬師堂の大般若経添絵130枚のうちの1枚

 このように同じ構図の添絵でありながら、描き始めと完了間近ではかなり描写量が異なっています。模写を重ねるうちに円空なりに古典を理解し、消化して表現していった様子がうかがい知れます。


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