円空 微笑み物語 岐阜県に伝わる円空逸話 円空仏に見る鉈彫りの妙技 慈愛に満ちた円空仏たち
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円空年表
1632年 寛永9 1歳 美濃国(岐阜県)に生まれる。
1650年 慶安3 19歳 9月1日、美濃諸川で未曽有の大洪水、このときの長良川の大洪水(やろか水)で母を失ったとされる。
1654年 承応3 23歳 『近世騎人伝』によれば、この年某寺を出遁したと伝わる。
1663年 寛文3 32歳 11月6日、岐阜県郡上市・神明神社の神像三体を造顕(天照大神・阿賀田大権現・八幡大菩薩)
1664年 寛文4 33歳 9月、郡上市福野・白山神社の阿弥陀像を造顕。
12月、郡上市勝原・子安神社の諸像を造顕。
1666年 寛文6 35歳 津軽藩弘前城下を追われ、青森を経て松前に渡る。
この年、北海道を巡り多数の仏像を彫る。
1669年 寛文9 38歳 名古屋市千種区の鉈薬師寺堂の十二神将等の諸像を造顕。
岐阜県関市・白山神社で白山三尊を造顕。
1670年 寛文10 39歳 11月、郡上市・黒地神明社の天照皇大神像を造顕。
1673年 寛文13 42歳 奈良県天川村・栃尾観音堂にて諸像を造顕。
1674年 延宝2 43歳 3月、三重県志摩市片田三蔵寺の『大般若経』を修復、添絵の簡略化を修得。
1676年 延宝4 45歳 名古屋市守山区・龍泉寺を訪れ諸像を造顕。
名古屋市中川区・荒子観音寺で仁王像一対と千体仏等を遺す。
1679年 延宝7 48歳 再び郡上市を訪れ諸像を造顕。
滋賀県大津市・園城寺の尊栄から「仏性常住金剛宝戒相承血脈」
岐阜県羽島市・中観音堂蔵の御法神を造顕。
1680年 延宝8 49歳 茨城県笠間市・月崇寺の「御木地土作大明神」像を造顕。
1681年 天和元 50歳 群馬県富岡市・貫前神社を訪れ大般若経を見終り奥書に墨書をのこす。
1682年 天和2 51歳 栃木県日光・円観坊で十一面千手観音像を造顕。
1684年 貞享元 53歳 岐阜県関市・高賀神社を訪れ漢詩を詠む。
名古屋市・荒子観音寺の住職・円盛法印から「天台円頓菩薩戒師資相承血脈」を受ける。
1685年 貞享2 54歳 岐阜県高山市・千光寺蔵の円空作弁財天像等を納めた厨子の扉内側に「貞享二年五月吉祥日」とあり、のでこの頃に飛騨滞在。
1686年 貞享3 55歳 1月17日、羽島市を訪れ稲荷神社の御神体を造顕。
3月、高山市板殿にて不動像等を造顕。
6月・8月、長野県南木曽町・等覚寺を訪れ、天神像・弁財天を造顕。
1689年 元禄2 58歳 3月、滋賀県米原市・太平寺を訪れ、十一面観音像を造顕。
6月、日光・明覚院で観音像を造顕。
8月、滋賀県大津市・園城寺の尊栄大僧正から「授決集最秘師資相承血脈」を受ける。また、「被召加末寺之事」の書面を受け、自坊の関市池尻の弥勒寺が天台宗寺門派総本山園城寺内霊鷲院兼日光院末寺に召し加えられる。
1690年 元禄3 59歳 高山市金木戸にて、十一面観音など三体を造顕、その内の今上皇帝像の背面に10万体造顕達成を記す。
1691年 元禄4 60歳 1月、歌集「熱田太神宮金淵龍王春遊に」を詠む(円空歌集)。
岐阜県下呂市にて青面金剛神像を造顕。
1692年 元禄5 61歳 関市・高賀神社で十一面観音像等を造顕。
「円空歌集」の一紙に「元禄五年壬申暦五月吉日」と書きのこす。
1695年 元禄8 64歳 7月13日、弟子の円長に「授決集最秘師資相承血脈」を与える。
7月15日、長良川畔で入定の素懐を遂げる。

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