ちょっと異色な「立ち木彫り」
仁王像(千光寺・高山市)
同じく千光寺の山門には仁王像が設置されています。これは仏像を作るために切り出した木材を彫ったのではなく、自然に生えていた木を立ったまま刻んだといわれる珍しいものです。立木にはしごをかけて仁王像を彫る円空の姿は「近世畸人伝」の中でも挿し絵つきで紹介されています。その後この立木彫りの仁王像は、しばらくそのままの状態で立っていたともいわれています。